
もうないだろう、いいえ、
五右衛門風呂は今もなお受け継がれています。
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畑仕事を終えた夕暮れに、
窓格子の外で母親が薪を焚いていた。
湯加減は?ときいている、丁度いいよと応えるけれど、
ほんとうはお湯が熱くて熱くて,それでも丁度いい。
続いて父ちゃん続いて兄ちゃんがリレーのようにいれ変わる、
最後に冷めかけたお湯に入るのはいつも母ちゃんだった。
あの熱湯がちょうどいいよといった爺ちゃんの心が今になってようやくわかった。
ひとり湯船に浸かったとき、あの日の五右衛門風呂がよみがえってきた。
by Syuichiro.Taki in Yukuhashi Fukuoka
2001/10/08 |